フィッシャー症候群とは2

フィッシャー症候群について、近畿大学医学部脳神経内科のサイトに分かりやすい文章がありましたので転載させて戴きます。
ギラン・バレー症候群とはどのようなものか?


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ギラン・バレー症候群は、急に(1日から数日の経過で)腕や脚がしびれて力が入らなくなる病気で、たいていは2-3週間以内に症状がピークとなり、その後回復するという経過をとります。大部分の例で、病気のはじまる1-3週前に、風邪をひいたり下痢をしたりといった感染症の症状があります。

腕や脚の筋力低下以外に、感覚が鈍くなったり、顔が動かなくなったり、眼が動かなくなって物が二重に見えたり、しゃべったりものを飲み込んだりが難しくなることもあります。自律神経が障害されると、血圧や脈が不安定になったりする場合もあります。最初の時期を過ぎれば、回復していく病気ですが、症状がピークの時には、寝たきりになったり、呼吸ができなくなる場合もあります。呼吸する筋が麻痺すると、人工呼吸器を使用する必要があります。また後遺症が残り、筋力が完全に回復しないこともあります。中には特殊なタイプもあり、腕や脚の力は保たれるが、眼が動かなくなり、ふらついて歩けなくなるフィッシャー症候群もそのひとつです。 病気のメカニズムである自己免疫については、リンパ球が主役を演ずる細胞性免疫と、抗体による液性免疫の両者について、数多くの研究が行われてきました。おそらくどちらもこの病気を起こすうえで重要な役割を果たすと考えられますが、とくに抗体についての研究が近年大きくすすみました。抗体の標的となるのは、細胞膜表面のガングリオシドという分子で、いくつかの種類があります。ギラン・バレー症候群の約60%にガングリオシドに対する抗体がみられます。抗ガングリオシド抗体は、ギラン・バレー症候群や類縁疾患にみられますが、他の多くの神経系や免疫系の病気ではみられず、それだけこの病気の発症に重要な役割を果たすと考えられます。中でも前に書いた特殊なタイプであるフィッシャー症候群では、90%以上にGQ1bというガングリオシドに対する抗体がみられ、特に強い関連が認められます。抗体の標的であるGQ1bは眼を動かす神経の重要な部分に分布しており、そのためフィッシャー症候群では眼が動かなくなると考えられます。
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